生理前ニキビ、排卵後から生理までのスキンケアの整え方
排卵後の1〜2週間は新しい化粧品を始めるのを先に延ばし、洗顔と保湿はいつもどおりにして、2周期以上記録してみるのがおすすめです。

このノートで扱うこと全7項目
| 項目 | 内容 | 根拠 |
|---|---|---|
| 調整する期間 | 排卵後から次の生理が始まる前までです。月経前症候群の症状も、生理が始まる1〜2週間前に現れると説明されています | 韓国疾病管理庁 · 公的機関 |
| 記録する回数 | 少なくとも2周期です。月経前症候群を判断するときも、同じパターンが2周期以上くり返すかを見ます | 韓国疾病管理庁(米国産婦人科学会の基準を紹介) · 公的機関 |
| 韓国の患者の回答 | 17病院のニキビ患者1,236人のアンケートで、生理はストレス・睡眠不足・喫煙・飲酒とともに悪化の要因に挙げられました | 2011 PMID 21595660 · B |
| 大人の女性の傾向 | 大人になっても続くニキビはたいてい月経の前後にひどくなり、大人になって初めてできた場合は下あごに集まることもあります | 大韓皮膚科学会 · 学会 |
| 新しい化粧品を始める日 | 生理が終わった直後に移すと、次の黄体期まで1周期をまるごと見守れます | 編集部の提案 |
ここでの公的機関は韓国の国の保健機関である韓国疾病管理庁(KDCA)、学会は韓国の皮膚科の学会である大韓皮膚科学会です。
排卵後から生理まで、なぜこの期間を分けて見る?
排卵後にはプロゲステロンが上がり、生理の直前に急に下がります。韓国疾病管理庁はこの変化を月経前症候群の症状のおもな原因と説明しています。肌がこの流れにそって変わるかどうかは人によって違うので、この期間だけを切り分けて2周期以上見守ることが出発点です。
韓国の資料も方向は似ています。韓国の17病院のニキビ患者1,236人にアンケートをした2011年の研究では、生理はストレス・睡眠不足・喫煙・飲酒と並んで悪化の要因として報告されました。大韓皮膚科学会は、大人になっても続く持続型のニキビがたいてい月経の前後にひどくなると書いています。ただアンケートは自己申告なので、自分の肌が本当にこの期間に合わせて動いているかは、日付の記録で確かめる必要があります。

排卵日ごろに荒れて、生理が始まると落ち着くのはなぜ?
ホルモンの値が大きく変わる時期と重なるという説明がいちばんよく聞かれますが、肌の変化を周期の段階ごとに直接測った根拠は、この記事が参考にした資料にはありません。そこで「排卵日ごろに荒れる」という感覚が、本当に排卵の直後なのか、生理直前の数日なのかを、日付で見分けるところから始めるほうが正確です。
そのあいだに、ほかの条件もいっしょに変わります。韓国疾病管理庁の月経前症候群の案内には、睡眠のリズムや食欲の変化もあわせて挙げられていて、眠りや食べるものが変わった週と、肌が荒れた週が重なっていることもあります。
この期間、洗顔・保湿・新しい化粧品はどう調整する?
大事なのは、黄体期に何かを足さないことです。洗顔は1日2回ぬるま湯でやさしく、保湿はいつもの量のままにして、新しい化粧品や角質ケアのように条件が変わることは、生理が終わったあとに回します。
韓国疾病管理庁のニキビの案内は、洗顔の回数が多すぎたり強くこすったりすると肌のバリアが傷つくことがあるとして、1日2回のぬるま湯での洗顔を勧め、スクラブも避けるよう書いています。生理前にテカリが増えたからと洗顔の回数を増やすと、この目安を超えやすくなります。あぶらとり紙を使うなら、同じ案内のとおり、1日1〜2回軽く押さえる程度にとどめます。
新しい化粧品を始める日を生理のすぐあとに延ばす理由は、結果の読み取りのためです。黄体期のまん中で新しいクリームを始めると、数日後に出た肌荒れが周期のせいなのか化粧品のせいなのか見分けられません。月経に関連するニキビのある女性35人を調べた2004年の研究も、ケアの時期を「月経周期の終わりの1週間」、つまり次の生理の直前1週間に分けて設定していました(処方成分の配合剤の研究なので、結果は化粧品には当てはめません)。

多嚢胞性卵巣症候群などホルモンの病気があると何が違う?
洗顔・保湿のような基本のケアは同じですが、肌荒れがホルモンの病気のサインかもしれないので、スキンケアだけでがんばらず、受診もいっしょにするという点が違います。韓国疾病管理庁は、多嚢胞性卵巣症候群を、アンドロゲンが多すぎるために排卵が不規則になる病気と説明し、ニキビや多毛をともなうことがあると案内しています。
診察では、月経周期・出血の量・体重の変化などの経過とあわせてホルモンの値を測り、原因を見分けます。難治性のニキビのある女性72人を年代別に比べた2016年の研究は、月経周期の1〜3日目に採血していて、23〜36歳の群は15〜22歳の群よりテストステロン・DHEA-S・LHの値が高いという結果でした。検査をいつどのようにするかは診察で決めることなので、下の調整表を埋めておくと、状況を短く伝えられます。
周期を4つに分けた調整表
生理が始まった日を基準に、下の表を2周期以上埋めます。周期の長さは人によって違うので、「生理予定日」から逆に数えて期間を分けます。
| 期間 | 洗顔・保湿 | 新しい化粧品・角質ケア | 書いておくこと |
|---|---|---|---|
| 生理の開始から終わりまで | いつものルーティンのまま | 休む | 落ち着き始めた日 |
| 生理が終わった直後の1週間 | いつものルーティンのまま | 新しい化粧品はこのときに1つだけ | 始めた化粧品の名前・日付 |
| 排卵後から予定日の6日前まで | 洗顔は1日2回まで、保湿の量はそのまま | 新しく足さない | テカリ・つっぱりの変化 |
| 予定日の5日前から前日まで | こすらない、つぶさない | 新しく足さない | 新しくできた数・場所・痛みの強さ |
読み方:2周期とも最後の欄に数が集まるなら、周期に合わせたパターンと見ることができます。新しい化粧品を始めた週に増えたなら、その化粧品を先に疑います。予定日が毎回大きくずれて期間を分けにくいなら、そのこと自体を受診のときに伝える情報として書いておきます。

周期と肌荒れ、婦人科や皮膚科で診てもらう目安は?
- 生理周期がずっと不規則で、ニキビとともに顔や体の毛が増えるなら、婦人科や皮膚科を受診してみてください。韓国疾病管理庁も、周期がずっと変動するなら専門医への相談を勧めています。
- あごの下に腫れて痛むしこりが、周期ごとに同じ場所にできるなら、皮膚科の受診を考えてください。
- ホルモンに関わる薬を使うかどうかは診察で決めます。日本ではニキビに対するホルモン療法は承認・保険適用の外です。薬を自分で手に入れて飲むより、記録表を持って医師に相談してください。
- 2周期の記録を終えたあとも、毎回、跡や傷あとが残るなら、皮膚科を受診してみてください。
この記事の土台にした資料
- 韓国の17病院のニキビ患者1,236人にアンケートをした研究(2011年、PMID 21595660)では、生理はストレス・睡眠不足・喫煙・飲酒とともに悪化の要因として報告されました。
- 難治性のニキビのある女性72人を比べた研究(2016年、PMID 27840992)では、23〜36歳の群が15〜22歳の群よりテストステロン・DHEA-S・LHの値が有意に高いという結果でした。
- 月経に関連するニキビのある女性35人を3か月見たオープン試験(2004年、PMID 15536660)は、ケアの時期を月経周期の終わりの1週間(次の生理の直前1週間)に設定していました。処方成分の配合剤の結果なので、化粧品には当てはめません。
よくある質問
排卵日ごろに肌が荒れて、生理が始まると落ち着くのはなぜ?
韓国疾病管理庁は、排卵後に上がったプロゲステロンが生理の直前に急に下がる変化を月経前症候群(PMS)のおもな原因と説明していて、肌荒れがこの時期と重なると感じる人も多くいます。ただ、肌の変化を周期の段階ごとに直接測った根拠はこの記事の資料にはないので、荒れ始めた日と落ち着いた日を2周期以上書いて確かめるほうが正確です。
生理前に痛み止めや薬を先に飲めば、ニキビは出にくくなる?
生理前に痛み止めなどの薬を先に飲んでニキビが減ったという研究は、この記事が参考にした根拠では見つかりませんでした。大韓皮膚科学会は月経の前後にひどくなるニキビにホルモン剤を使うこともあると説明していますが、これは診察で決めることです。なお日本では、ニキビに対するピルなどのホルモン療法は承認・保険適用の外で、日本皮膚科学会のガイドライン2023でも「使用してもよいが、推奨はしない」(C2)とされています。薬は自分で選ばず、医師や薬剤師に相談してください。
多嚢胞性卵巣症候群などホルモンの病気があると、スキンケアは何が違う?
やさしく洗って保湿する基本は同じですが、肌荒れがホルモンの異常のサインの1つかもしれないので、受診もいっしょにするという点が違います。韓国疾病管理庁は、多嚢胞性卵巣症候群を、アンドロゲンが多すぎるために排卵が不規則になり、ニキビや多毛をともなうことがある病気と説明していて、ホルモンの検査をするかどうかは診察で決めます。
出典
- Korea Disease Control and Prevention Agency (KDCA) National Health Information Portal — Irregular menstrual cycles and premenstrual syndrome (Korean)機関資料
- Korea Disease Control and Prevention Agency (KDCA) National Health Information Portal — Acne (Korean)機関資料
- Korean Dermatological Association — Adult acne (Korean)機関資料
- Multicenter epidemiology of acne in Korea (1,236 patients), 2011 (PMID 21595660)B
- Hormone levels by age group in 72 women with hard-to-manage acne, 2016 (PMID 27840992)B
- Open split-face study of menstrual-related acne (35 women), 2004 (PMID 15536660)B
- Japanese Dermatological Association — Guidelines for the treatment of acne vulgaris and rosacea 2023 (Japanese)機関資料
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