耳ニキビはイヤホン・ピアス・スマホから確かめる順番

根拠の内訳:出典 5件大規模・体系的な研究 1件小規模・観察研究 2件学会・公的機関 2件確認 次回確認 出典を見る根拠の基準

耳ニキビは、イヤホン・ピアス・スマホのように耳に長く触れるものを1つずつ変えてみて、くり返しできる場所と重なるものを見つけます。

日の差す寝室のベッドの上で、女性が白い枕にカバーをかけ、その横の布団の上で猫が眠っている
このノートで扱うこと全7項目
  1. 耳のまわりにニキビができたら、まず何を確かめる?
  2. ピアスの場所にだけくり返すなら、金属の反応?
  3. 耳たぶの中にしこりがあるのはなぜ?
  4. 耳のすぐ横にくり返しできるなら、どんな順番で変える?
  5. 耳のブツブツを確かめる順番表
  6. 耳のブツブツ、受診が必要なのは?
  7. この記事の根拠をざっと確認
項目 ポイント 根拠
確かめるもの イヤホン・ヘッドホン・スマホ・ピアス・髪のように、耳に1日何時間も触れるものをまず書き出します。耳だけを見た研究は見つかりませんでした 編集部の判断
ピアスを長くつけている人 ノルウェーの一般の大人1,236人の調査で、ニッケルの感作が17.6%でもっとも多く、女性では耳のピアスがニッケル感作のリスク要因(RR 3.30)でした 2007 PMID 17177703 · B
金属の反応はどのくらいよくあるか 一般の20,107人を集めたメタ分析で、接触アレルギーは20.1%、ニッケルが11.4%でもっとも多いものでした 2019 PMID 30370565 · A
長く触れるしこり 表皮嚢腫は直径1〜5cmの丸く盛り上がったかたまりで、真ん中に面皰のような小さな穴が見えることがあります 大韓皮膚科学会 · 学会
ピアスのあとに盛り上がる場所 耳のピアス(耳たぶ・耳の軟骨の縁)でもケロイドができることがあります 韓国疾病管理庁 · 公的機関

ここで出典にしたのは韓国の資料で、韓国の皮膚科専門医の学会である大韓皮膚科学会と、韓国の国の保健機関である韓国疾病管理庁(KDCA)の情報です。

耳のまわりにニキビができたら、まず何を確かめる?

耳は鏡で見にくい場所なので、ブツブツそのものより、耳に何がどれだけ触れているかを先に書くほうが早道です。イヤホン・ヘッドホン、電話で当てるスマホ、ピアス、耳にかかる髪を、1日に使う時間といっしょに一覧にします。

耳のニキビだけを扱った研究や、学会・機関の案内は今回の根拠資料では見つからなかったので、この一覧は「原因」ではなく「変えてみる順番」です。通勤のあいだずっと片耳だけイヤホンをつける、ゲームをしながらヘッドホンを何時間も使う、いつも同じ耳で電話をする、といった習慣があるなら、それとブツブツの側が重なるかどうかから見ていきます。

木のテーブルを見下ろしたところで、ベージュのヘッドホン、金色のフープが2つ入った小皿、湯のみの間で、白紙の手帳にペンを当てている手
耳に触れるものと使う時間を1枚に書いておくと、変えてみる順番が決まります。

ピアスの場所にだけくり返すなら、金属の反応?

ピアスが当たる場所だけに、かゆい赤い発疹がくり返すなら、ニキビより先に金属の接触アレルギーを考えてみる価値があります。2007年のノルウェーの一般の大人1,236人のパッチテストでは、女性の35.4%、男性の14.8%が1つ以上の物質に感作されていて、もっとも多かったのはニッケル(17.6%)でした。

同じ調査で、女性では耳のピアスがニッケル感作のリスク要因(RR 3.30)でした。1997年のパッチテストを受けた患者377人の研究では、ピアスをしたことがある人はニッケルだけでなく金にも陽性になることが多いという結果でした。20,107人を集めた2019年のメタ分析でもニッケルが11.4%でもっとも多かったので、新しいピアスを1〜2週間外して発疹がおさまるかを見るのが最初の確認です。

髪を後ろに流した女性の耳を横から近くで撮り、耳たぶの銀色の玉のピアスのまわりが赤みを帯びている
ピアスを外している1〜2週間は、同じ場所を同じ角度で撮って比べます。

耳たぶの中にしこりがあるのはなぜ?

数日で消えずに、何週間も同じ場所に丸いしこりが触れるなら、ニキビより表皮嚢腫の可能性を考えます。大韓皮膚科学会は、表皮嚢腫を皮膚の中の丸いかたまりで、大きさは直径1〜5cm、真ん中に面皰のような小さな穴があり、押すとチーズのような中身が出ることがあると説明しています。

日本では「粉瘤」や「アテローム」という名前で調べる人も多いでしょう。学会は、ほとんどは症状がないものの二次的な感染が起きると痛むことがあり、もっとも確実な方法は皮膚を切開して袋の壁まで取り出す手術だと案内しています。押して中身を出しても袋が残るとまたたまることがあるので、潰しません。ピアスの穴のまわりがだんだん硬く盛り上がるなら、韓国疾病管理庁が案内しているケロイドもいっしょに確かめます。

耳のすぐ横にくり返しできるなら、どんな順番で変える?

1週に1つずつ変え、新しくできた場所と日付を同じ表に書くと、重なるものが見えてきます。いくつも一度に変えると、落ち着いても何のおかげかわかりません。

イヤホンとヘッドホンは耳に当たる部分をふく日を決め、スマホは電話する側を替えるかイヤホンでの通話にしてみます。長い髪が耳にかかった日と結んだ日も分けて書きます。ただし、イヤホン・スマホ・髪が耳のブツブツを増やすという直接の研究はないので、記録の中で重なるものを探すやり方でしか確かめられません。

洗面所の鏡を見ながら指で耳を前に倒した男性の、耳の後ろに赤いブツブツが1つ見える
耳のすぐ後ろのように鏡で見にくい場所は、耳を軽く倒して見て、新しくできた日付といっしょに書きます。

耳のブツブツを確かめる順番表

順番 耳に触れるもの 今週やること 書くこと 見分ける手がかり
1 イヤホン・ヘッドホン 耳に当たる部分をふく日を決める、片方だけつけていないか確かめる 1日につける時間、つける側 ブツブツの側とつける側が同じか
2 スマホ 電話する側を替える、またはイヤホンで通話 通話時間、当てる側 替えたあと新しくできる側が移るか
3 ピアス 新しいピアス・長くつけたピアスを1〜2週間外す 素材の表示、外した日 かゆい赤い発疹がおさまるか(金属の反応)
4 髪・枕 結んだ日とおろした日を分ける、寝る向きを書く ヘア製品を使った日 耳の後ろ・耳の縁に集まるか
5 触れるしこり 潰さずに大きさと期間だけ書く 初めて触れた日、大きさの変化 何週間も同じ場所、真ん中の穴(表皮嚢腫)

順番表は1週間に1行ずつ進み、ピアスの行だけは1〜2週間かけます。写真は耳を軽く引っぱって同じ明かりで撮っておくと、受診のときに説明しやすくなります。

耳のブツブツ、受診が必要なのは?

  • 耳のまわりのブツブツが赤く腫れて痛む、または熱っぽさや膿があるときは、潰さずに皮膚科を受診してください。
  • ピアスを外してもかゆい発疹がくり返したり広がったりするなら、皮膚科で金属アレルギーの確認(パッチテスト)を相談してみてください。
  • 耳たぶの中の丸いしこりが何週間も残る、または大きくなるなら、皮膚科で表皮嚢腫かどうかを確かめてもらいましょう。
  • 耳の穴の奥が痛い、つまった感じがする、汁が出るといったときは、耳鼻咽喉科を受診してください。

この記事の根拠をざっと確認

  • ノルウェーの一般の大人1,236人にパッチテストをした2007年の研究(PMID 17177703)では、ニッケルの感作が17.6%でもっとも多く、女性では耳のピアスがニッケル感作のリスク要因(RR 3.30)でした。
  • 一般の20,107人(研究28本)を集めた2019年のメタ分析(PMID 30370565)では、接触アレルギーの有病率は20.1%、女性では27.9%で、ニッケルが11.4%でもっとも多いものでした。
  • パッチテストを受けた患者377人を分析した1997年の研究(PMID 9197955)は、ピアスをしたことがある人はニッケルと金に陽性になることが多かったと報告しています。

よくある質問

耳のまわりにニキビができた、どうすればいい?

潰したり触ったりせず、耳に長く触れるイヤホン・ヘッドホン・スマホ・ピアス・髪をまず書き出してみます。1つずつ変えながら2週間ほど記録すると、ブツブツがくり返す側と重なるものが見えてきます。腫れて痛む、熱っぽいときは、記録を持って皮膚科を受診してください。

耳たぶの中にしこりがあるのはなぜ?

ニキビではなく、表皮嚢腫(粉瘤)のこともあります。大韓皮膚科学会(韓国の皮膚科専門医の学会)は、表皮嚢腫を丸く盛り上がったかたまりと説明し、真ん中に面皰のような小さな穴があって、押すとチーズのような中身が出ることがあると案内しています。ピアスの穴のまわりがだんだん硬く盛り上がるなら、ケロイドもいっしょに確かめます。

耳のすぐ横にニキビがくり返しできる、どうケアする?

1回に1つずつ変えてみます。イヤホンをふく日を決める、電話する側の耳を替える、ピアスを1〜2週間外す、の順に進めながら、新しくできた場所と日付を書きます。かゆい赤い発疹がピアスの場所だけにくり返すなら、金属の反応を確かめる受診を考えてください。

出典

  1. Contact sensitization in the general adult population: 1,236 people in Norway, 2007 (PMID 17177703)B
  2. Ear piercing and metal allergy: patch tests in 377 patients, 1997 (PMID 9197955)B
  3. Prevalence of contact allergy in the general population: meta-analysis of 28 studies, 20,107 people, 2019 (PMID 30370565)A
  4. Korean Dermatological Association — Epidermoid cyst (Korean)機関資料
  5. Korea Disease Control and Prevention Agency, National Health Information Portal — Keloid (Korean)機関資料

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